7/11

 今日は1限からなので朝が早い。ラッシュの電車に揺られる。山手線に乗ると、自分の目の前にかなり異様なオーラを放った女の人が立つ。背が低く、メイクが異様に濃い。年齢不詳。本能的に恐怖を感じるが、見た目で人を判断するのはよくないだろう。そう思って向き直ったその瞬間

「キエエエエエエエエエエエエ!!!!!!」

 奇声が聞こえた。反射的に背を向ける。その後も1分に1回ほどの割合で(真後ろから)この世のものとは思えないような言語での叫び声が聞こえてくる。唯一聞き取れたのは「ナトー!センキュー!アクション!ビーム!」。3回くらい聞こえた。何の必殺技なんだろう。
 その女の人は池袋で降りていった。気持ち周りの人もほっとしていたと思う。怖かった。

 そんなこんなで1限。俺はぐったりしている。授業前に前の席の男の子が声をかけてくれた。うれしい。クラスのうち2年生が俺だけってのは地味につらぽよなのだ。
 そのあと部室に行く。クーラーをつけてみると、すえたような悪臭が漂う。この季節に冷房なしはキツい。3限の試験勉強をするはずが、まったくしなかったのも、そのせいだということにしておこう。
 昼休みにすみこさんがくる。せっかく来てくれたのだから話しかければいいのに、中村とsukoyakaは2人でモロが彼女に振られた話で盛り上がっていた。若い。中村は俺より3ヶ月くらい年上だけど。
 一瞬だけ中村・すみこさん・俺になった時があったけど、俺が一番年下なんだな……。(7月生まれ)

 3限。病院さんとすみこさんと教室に向かう。病院さんがすみこさんに「君は友だちがいるんですか」というとてもコミュ障っぽい質問をしてたのが面白かった。ちなみにすみこさんはリア充なので友だちがいっぱいいる。
 「友だちなんていらない」って言ってた病院さんが、友だちをほしそうにしてるのって、やっぱり何かの心境の変化があったんだろうな。やっぱり某彼氏さんなのかな、俺には病院さんの心を変化させる権利なんてないんだ、みたいな。ちょっとしたことで憂鬱になって。
 そのあと、病院さんが彼氏とうまくいっていないようなことを言って、ちょっと喜んでしまった自分が嫌いになって、それが勘違いだとわかって、強烈に落ち込んでいる自分を殺したくて、試験を解きながら鬱になっていた。

 部室に帰ろうとしたら、中村とすれ違う。「今、部室がモロとsukoyakaの2人で、超面白いことになってますよ」と。行ってみたらモロが1人でゲームしてたので、図書館に行く。中央公論新社の『哲学の歴史』って面白そうだよなぁ。「知識・経験・啓蒙」(下川先生が書いてる)と「社会の哲学」だけでも読もうかしら。
 しばらくしてから戻るも、まだモロだけ。しばらくしてドラさんと病院さんが来る。「弁論部闘争史・嘘・幽霊」の三題噺。楽しみすなぁ。

 5限。哲学史。4限が終わるちょっと前に某彼氏さんが来たので、一緒に出るとまずいかと思って俺だけ早く部室を出たのだけど、病院さんもついてきた。「別にいいですよ」と。俺は某彼氏さんにとって微塵の脅威でもないんだろうな。
 なんか鬱が極まってきて、授業は上の空だった。コメントペーパーすらまともに書けない体たらく。ああもう世界滅べばいいのに。

 夜。茶実さんとスカチャをする。当り障りのないやりとりしかしてなかったのだけど、途中、甘酸っぱさがにじみ出ていて、ほっこりした。
 交流の件、先方がどうかわからんし、他の部員がどうかもわからんけど、個人的にはすごくやりたいなぁ。若い人と話すのは好きなのだ。

哲学の歴史〈第6巻〉知識・経験・啓蒙―18世紀 人間の科学に向かって

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哲学の歴史 第8巻(18ー20世紀) 社会の哲学

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